ヤマガタンver9 > 小国町八幡神社の獅子

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▼小国町八幡神社の獅子

小国町八幡神社の獅子/
9月1日北陸獅子舞の旅の帰路の話である。
村上から高速を降りて夕闇迫る小国町に入った時だった。突然、最近身に付け
た獅子舞レーダーなる物が反応し、警報を鳴らし始めたのである。「獅子舞の
気配がする」との呟きに車内は疑わしい雰囲気が漂ったが、間も無く祭りの賑
わいを目撃した。警報は現実のものになったのである。




直ぐに車を停め、灯りに集まる蛾の如くワサワサと祭り会場に向かった。
以前小国町の獅子舞を調べた時、町内に二、三ヶ所獅子が存在する事を思い出
した。祭り会場はこれからカラオケ大会らしいが、子供達が目立つ。
事務局らしい方々に聞いてみると、神輿と獅子が別々に町内を練り歩いている
らしい。急いで聞き耳を立てて、指示された方向へ向かうと神輿を目撃した。
小振りだが重そうな神輿を4人で担いで歩いている。所々の家の前に、提灯が
下げられ祭りの臨時休憩所になっていた。住民が集まり神輿や獅子を待ち、賽
銭やご祝儀、獅子にお神酒をあげる場所なのだろう。川西町小松の諏訪神社や
新山神社、その他浮島神社の例祭でも目撃している。










どんどん暗くなった街並みを、黙々と練り歩く神輿集団。世話役の方に、獅
子一行の位置と神社位置、スケジュール情報などを聞いて獅子の位置に向かう
と、お囃子が聞こえてきた。近づくとトラックにスピーカーをつけて流してい
る。直ぐ前に3人4人の祭り衣装を着て宇津権九郎型の獅子頭で頭噛みのお祓い
をしていた。かなりお神酒が入って絶好調だが獅子舞は無く、門付け獅子回り
の様相だった。これから神社に戻って宮入というので、急いで神社を探して見
渡すと、すぐに山際に提灯の明かりが見えたので向かう。急な階段が200mも
あっただろうか?苔生した石段を息を切らせて登っていくと意外に大きな社殿
があった。先に、石段をお神輿が登ってきて、その後に白い木製の神馬(しん
め)が重そうにあとを追い、最後に獅子の一行がワイワイ言いながら到着した。





皇大神社で白い神馬を見たが八幡神社では初めて


神輿は拝殿前の石段を勢いを付け拝殿に収まった。獅子は宮入の前に世話役が
獅子と打ち合わせを始め、その通りに行ったり来たり三度目に拝殿に入って、
力尽き、床に大の字に寝転んでしまった。あの長い石段を登り、更に急な石段
の登り下りは若者達ならではの獅子の宮入だろう。




豪雪の為か社殿は一つになった構造




総代の方に獅子頭の事を尋ねると、今回用いた宇津権九郎型の獅子頭の他に、
もう一頭古い獅子頭がある事が分かった。見覚えある若い宮司さんだったので
話しかけると大宮子安両神社の宮司さんで、数年前に古い獅子頭を見せて貰っ
た事があったので私の事を覚えていてくれた。
直会参加も勧められたが、遠慮して帰ったが、図々しく古い獅子頭を見せて貰
えば良かったなと少し後悔している。

小国を抜けて飯豊町に入った。獅子舞の旅の仕上げに黒沢地区の高伝寺境内の
稲荷神社のお祭りに寄ってみた。とっくに獅子舞は終わっている時刻で、演歌
ショーが始まっていたが、随分と人も少ない。人口減少は祭りの活気を奪って
しまったのだろう。
2019/09/10 08:19 (C) 獅子宿燻亭7
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